新しい家族を迎えるを迎える前に…

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新しい家族を迎える前に・・・

 

 

 

入交 眞巳先生

どうぶつの総合病院 行動診療科 主任

北里大学 獣医学部 客員教授

獣医師、博士、米国獣医行動学専門医

新しく犬を家族に迎えるときのちょっとしたヒントに

 

犬と暮らしたいな。とお考えになるタイミングはいろいろあると思います。

子どももある程度手が離れ、子どもたちのためにも友達として、情操教育として考えるかもしれません。動物と生きることで得られる学びや癒しの効果を求めて家族に迎えたいともうかもしれません。昔犬と暮らしていて生活が落ち着いてきたから、またいいかな、と思ったかもしれません。一人で暮らしていく伴侶として迎えたいと思う方もいらっしゃると思います。どんな理由であれ犬と暮らすことの素晴らしさはぜひ経験者として体験していただきたいと思います。

犬と暮らしたいと考えたとき、どうやって私に、あるいは私の家族に合う犬を探すのだろうか、とお考えと思います。そんな方にこのコラムが少しでもヒントになればと思います。

犬を迎えるときにまず考えていただきたいことは、どうして犬を家族に迎えたいと思ったかのきっかけの気持ちを見つめることだと思います。

子どもたちの遊び相手としてなのか?子どもも巣立った夫婦の癒しとしてなのか?夫婦の子どもの代わりとしてなのか?一緒にスポーツを楽しむような相棒としてなのか?犬と長く暮らしてきて、家族に迎えるのであれば、感謝の気持ちで犬を助けたい思いなのか?犬と初めて犬と暮らしてみたいと漠然と思ってなのか?など、なぜ犬を家族として迎えたかったのか、考えてみましょう。そこからその気持ちを支えてくれる犬を選ぶ、その気持ちを満たしてくれる犬を適切な場所から迎える、ということになります。

自分の気持ちが分かったら、どこから迎えるのが一番いいかな、どんな犬種、どんな大きさ、どんな性格の犬を迎えるのがいいのかなと考えてみてください。

犬を迎える場合、色々な場所から迎えることができます。多くの方はペットショップを思い浮かべると思いますが、ペットショップ以外にも、ブリーダー、愛護センターなどの保護施設、里親探しボランティアから、などいろいろな場所で犬を家族として迎えられます。ここでは、それぞれの場所から迎えた場合に考えられること、考えていただきたいことを書きます。

 

1.保護犬の特徴

何らかの理由でもともとの家族と暮らせなくなり、新しい家族を待っている犬たちになります。あるいは何らかのお仕事をしていて、そのお仕事ができなくなった犬たちもいます。いろいろな犬種がいて、大きさもいろいろになります。もし、元の家族と暮らせなくなった、行き場のない犬たちを助けたい、とくに犬種、性格、育ち、大きさなどにこだわらず、どんな子でもウェルカム、と思われる方は保護犬はいろいろな驚きや楽しみ、冒険があって、思いがけない幸せを与えてくれることになると思います。しかし、成犬であれば、どうしてもそれまでの生活環境や成長環境が分からないことが多く、迎え入れてから数か月して過去に学んだいろいろな癖や問題が出てきたり、譲渡を受けるときには見せなかった行動が出てくる可能性もあります。保護した子犬を迎え入れた場合も、母犬が分からない、母犬の育て方、社会化期の環境が分からないと、予想しなかった行動が出てくる場合があります。そんな場合はもちろん専門家に相談したりすることはできます。ぜひ地域の専門家に遠慮なく相談いただきたいと思います。また過去に犬と生活をしたことのある方はもしかしたらどんな犬でも状況を楽しみながら問題解決できるかもしれません。しかし、犬を家族に迎え入れたいと思ったきっかけが例えば「犬と一緒に高齢者施設に一緒に行ってボランティア活動をしたい」という思いだった時に、保護犬がその思いをかなえられる適性を持っているかはわからない、ということになります。私の望んでいた犬との生活ができないからまた譲渡会に出します、ということはできません。そして犬の寿命は小型から中型犬で平均して14-15年なわけですから、長い時間一緒にいることになる伴侶です。譲渡犬を受ける場合はよく考え、自分が犬と生活する理由も考え、譲渡ボランティアや愛護センターの方とよく相談し、必要なら試しに家に来てもらうような制度があれば利用し、家族として納得の上迎えていただきたいと思います。

「あなたが迎えないとこの子は安楽死なんです」と言われても、慌てずに冷静に、この犬の命を助けなきゃ!と焦らずにこの犬と自分の幸せのためにはどうしたらいいのか、考えて、それから納得の上で迎えてください。

私は現在保護犬の花子と暮らしています。他の犬が苦手なので、ドッグカフェに一緒に行って、ほかの犬の家族と仲良くお話ししたり、のんびり花子とお茶を飲んだりすることはできません。しかし、それが花子と思って受け入れますし、犬の多い公園に行ってうまくお散歩ができたときには一緒に大喜びをすることで満足しています。家族として暮らしも、もともと抱えていた問題があって、普通ではない暮らし方(花子を抱きしめたり、一緒にのんびりテレビを見たりはできません)をしていますが、これも受け入れて花子と普通の形態ではないけれど、家族になりました。

保護した犬はいろいろな過去があるので、その犬の過去も家族になるときに受け入れることになりますが、徐々に心を開いてくれる姿に感動します。それが幸せと思えるようになります。

 

2.ブリーダーから直接譲っていただく

犬とどのようなことがしたいか、それにはどの犬種がいいか、インターネットなどで調べておそらくこの犬種がいいかな、と思った犬種のブリーダーに連絡をしていくことになると思います。ブリーダーから犬を直接譲り受けると、自分の家族になる子の犬種を選ぶことができます。さらにブリーダーさんのところで、子犬のお母さん犬に会うことができます。お母さん犬、お父さん犬の性格や特徴をブリーダーさんはわかっているので、希望に合った犬を選ぶことができますし、成長過程でも色々その犬種のプロとして相談に乗ってくれたりもします。まじめなきちんとしたブリーダーであれば、子犬のことを真剣に考えているので、間違いのない子犬をご家族に迎え入れることができます。まじめに子犬を育てていますから、子犬に対する代金もそれ相応です。お母さん犬の一生分と子犬たちの成長の過程の代金ですから当然とは思いますが、数字だけ聞くとお金がかかる印象を受けるかもしれません。また、ブリーダーをされている方の専門が少し珍しい犬種ですと、あまり繁殖をされている方が大勢いらっしゃらないので、遠方に犬を迎えに行かないといけないこともあるかもしれません。また、大量生産できるものではない(生き物ですから)ので、なかなか子犬ちゃんが我が家に来てくれない可能性もあります。

「ブリーダー」という言葉を聞くと、悪い印象を持つ方もいらっしゃいます。それは、人気犬種を無理にどんどん繁殖させて売っている、さらに使えなくなった繁殖犬たちを河原に捨てていくような犯罪者がテレビに「ブリーダー」としてあるいは「繁殖家」という名称で出ているからでしょう。どうぞ言葉に惑わされずに、本物のブリーダーを見つけて犬を譲り受けていただきたいと思います。

 

〇良いブリーダーさんかどうかどう見極めるのか?

1.ずっと同じ犬種を長年繁殖している。そのためその犬種のことを本当によく知っている。したがって、良いブリーダーさんの多くは何種も犬を繁殖させておらず、1-2犬種くらいしか繁殖させていない。

2. お母さん犬のことをよく知っているし、お母さん犬を見せてくれる、あるいはお母さん犬の性格、お父さん犬の性格もよく知っている。

3.子犬の育った環境を可能なら見せられる(ちょうど子犬の出産時などであれば無理かもしれないが)。子犬を直接取りに行く感じで譲ってくださるところが多い。

 

3.ペットショップのみきわめ

実際に犬がそこにいるし、抱っこもできるし、相性も見られるから何となく安心して購入できるような気がします。ただ、ペットショップも色々ありますので、まじめにきちんと子犬にとってベストな家族を子犬と引き合わせてくれるペットショップが良いと思います。

ペットショップも、お母さん犬を知っている、犬種をよく知っている、その子犬がどのブリーダーさんから来たかよく知っている、などの情報を知っているかがポイントかもしれません。子犬を抱っこさせて、かわいいでしょう、買ってください、となってしまうところは、きちんとした知識を持って勧めているのか、子犬のことをきちんと知っているのか(犬種の特徴、現在の年齢、来たところの犬舎の名前、子犬のお母さん犬のこと)など聞いてみて、その犬が家族の一員としてマッチするから勧めているのか、ただ、店長に言われたから多くを売ろうとしているのか、見極めることが必要かもしれません。だって、これから15年あるいはそれ以上一緒にいる家族になるのですから。

迎え入れる年齢のことも気になります。犬はだいたい生後7週齢くらいからお母さん犬が離乳をし始めるようです。お母さん犬は子犬に犬の世界での生き方、コミュニケーションの仕方を離乳という作業をしながら子犬たちに教えていきます。もし子犬たちがお母さん犬が自ら離乳する前に早期におかあさん犬から取り上げられてしまうと、「早期離乳」の状態になります。早期離乳されると多くの哺乳類は不安傾向が強くなることが分かっています。不安が強い性格だと将来人間の家族の中に入ってきても犬同士の付き合いや人との付き合いが難しくなってしまう場合もあります。ぜひいつ母犬から離乳されたのか、ブリーダーのもとでどのようお母さんや兄弟犬と共に飼育されていたのか、犬を購入される際には聞いてください。具体的に答えられなければ、そのペットショップはやめてもっと子犬のことを考えてショップをやっている良いショップを探してもいいと私は個人的に思います。また、ブリーダーさんに直接購入されに行くと確実な情報が入りますから、これも良い方法と思います。

 

「社会化」について

犬の場合、生後3週例から16週例くらいまでの期間を「社会化期」と言います。この時期の子犬はほかの子犬、母犬、他の動物たちとコミュニケーションをとる方法を学んだり、周りの環境に馴化していく時期です。とっても大切な時期になります。子犬を家族に迎え入れたら、社会化に関してもぜひ専門家に聞いてみましょう。この情報に関してもまじめに取り組んでいるブリーダーさんやペットショップ、また保護団体であれば、情報共有してくれると思います・保護団体でも子犬を譲っていることがありますので、状況を聞いてみるといいでしょう。

 

家族になる

犬たちですから、飼う前からじっくり考えて、あなたの家族になる犬としてベストな犬を迎えていただきたいな、と切に願います。

お気軽にお問い合わせください TEL 03-6264-7100 24時間年中無休



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